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ラックとミーちゃんの物語 2 |
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ラックとミーちゃんの物語 2 |
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■医者で目薬を貰ってきてから3日目くらいに、いつものように目やにをとると、うっすらと目が開きました。
目がない子猫だと思っていたのに、開いてみれば、なんてきれいな瞳の猫だったでしょう!!
嬉しかったです。目があった、目があったと、子供と一緒に飛び回って喜びました。
■6日目くらいだったでしょうか。仕事から帰ってちびちびミルクをスポイトで飲ませるのが大変なので、(よーするに少しめんどくさくなった) 「自分でもう食べてくれんかな〜」とかいいながら、煮干しをラックの口元に持っていってみました。
そしたら、なんと!! 手ごとガブリとかみつかれたのです。
びっくりして手を引っ込める。なんとバリボリと煮干しをかじっているではありませんか。そして、いままで横たわってミルクを飲ませて貰うだけだったラックが、いきなり、とってもすばやくダダダっと走ったのです。
私達は呆気にとられました。
足、折れてるんじゃなかったの??? めっちゃ速いじゃん。
ラック自身もポケンとしています。1メートルくらい先まで走っていってキョトンと止まっているラックに煮干しを見せると
食べに来ました。いくらでも食べます。
今もこの時の事を思い出すと考えるのですが、殆ど飢餓状態だったラックに、ちびちびミルクをスポイトで飲ませていたことは 人間が断食をしたあと、すぐにたくさん食べないで、おかゆで少しずつお腹をならす事を考えると、
良かったのかもしれないけど…ラックにしてみりゃじれったかっただろうなと・・・・思ったりもするのです。
どっちがよかったんでしょうね。
それから、すぐにミーちゃんの置いていった猫エサをやってみると、かりかり音をたてながら自分でお皿から食べました。
ミルクもお皿から飲めます。なんで今まで、起きあがって飲まなかったんだろう???
だっこして赤ちゃんみたいにスポイトで飲んでたんだよ。
■ラックのそれからの回復は早く、毎日走り回っています。
足が折れているはずなのに、とくににビッコをひいてるわけでもありません。それで結局手術はせずにすませてしまいました。
ただ、目やにだけはなかなか止まらず、ずっと目薬をさし続けていました。11月22日に家にきてから12月いっぱいまで挿していましたが、1月は私が年末調整で忙しいため、医者に連れて行ってやることが出来ず、
まっいいや…と医者がよいを放棄し、さすのをやめた途端に目やにが止まりました。
大笑いでした。でも途中でやめたからか、いまでも体調を崩すと、目やにが出ます。細菌がのこっていて、慢性化してしまったかもしれません。悪いことをしたなぁと思ってます。
母は私が35歳の時に亡くなっていました。その5年後に父もなくしました。叔母の話では、その二人が夢に出てきて、楽しそうに暮らしながら、「猫を飼うことに決めたの〜」と言って猫を抱いて出てきた、と言うのです。
■実は、このころはミーちゃんと別れたばかりで、本当は毎日まだ泣き暮らしていました。
ラックのおかげで、この悲しさからずいぶん救われましたけれど、恋人を失って違う人と飲みに行ったり、遊んだりしても、「ここが違う、あれが違う…」と比べてしまうように、私達もラックとミーちゃんをどうしても比べてしまっていました。
でもすぐに慣れました。
■ここには又不思議な話があって、ミーちゃんをなくして落ち込んでいるとき、親戚の会社の経理を見ているので訊ねたときの事です。
母の妹（私の伯母）が、私の亡くなった母の夢を見たよ、と話しかけてきてくれたのです。小さい頃のラック
私はこの時まで、家のミーちゃんが亡くなってしまった事は言ってなかったのです。でも、そう話しかけられて、もうぴっくり。
「どんな猫だった?」と聞くと、ミーちゃんの特徴と合っています。
なんだ…ミーちゃんは、お母さんが飼ってくれてるのか…そう思ったら、心の重荷がふっと軽くなりました。
ミーちゃんが亡くなったのは、11月21日の土曜日。その日の朝、散歩に出かけたミーちゃんが、くたくたになって帰ってきたのは、昼過ぎの1時半くらいの事でした。何が起こったのか私達には訳が分りません。
外傷もないのに、肩で息をしてバッタリ庭先で倒れていました。私はこの頃はまだ、花に凝っていて、朝から新しい花壇を作ることに一生懸命でした。それで、キリのいいところまで、とミーちゃんを寝かせてあろう事かしばらくそのまま寝かせていました。
それがなんだか様子があまりに変だ、と言うことに気づくのに遅れた原因でした。それからあわてて獣医に電話しましたが、土曜日の事で、いつもの医者は留守。電話帳で違う医者を捜して駆けつけましたが、なんだか頼りにならなさそうな獣医で、レントゲンを一枚撮って、「車にはねられたのではなさそうだ」と、ただなんか薬を注射してくれただけでした。
後から考えると、多分毒エサを食べたのだろうと思うのですが、私達にはわかりません。
6時頃、いつもの医者がつかまり、ますます状態の悪くなるミーちゃんを連れて飛んでいきました。この医者の見立ては、やはり毒エサでした。胃洗浄をして毒エサの毒を中和させる薬がわかればいいのだけど、時間が経ちすぎている事、前の医者が何を注射したかわからないことなどがネックになりましたが、とりあえず一番よくあるパターンの薬を与えてくれました。
しかし…帰宅後30分も経たない内に、ミーちゃんは「キュー…」と最後の鳴き声を残して、逝ってしまいました。
